宅配を始める前に考えていたこと、そして現場で痛感した3つの誤算

「運転免許さえあれば、すぐに月収50万稼げる」 「人間関係のストレスなく、一人で気楽にドライブ気分」

宅配を始める前、私は本気でそう思っていました。 しかし、実際に現場に出ると、そのイメージは初日で崩れ去りました。今回は、私が宅配を始める前に抱いていた「甘い期待」と、実際に稼働して分かった「リアルな現実」についてお話しします。

【収入面】「走れば走るだけ稼げる」と思っていた

始める前は、単純な足し算で収入を皮算用していました。「単価×個数」さえあればいいと思っていたのです。

【Before:始める前の思考】

「1個150円で100個配れば15,000円。25日働けば37万5千円。余裕じゃん!」

「体力さえあれば、気合でなんとかなる」

【After:現場での現実】

「不在」は1円にもならない: 100個持ち出しても、20個不在なら売上は激減する。

「経費」が引かれる痛さ: ガソリン代、車両のメンテナンス費、保険料……。「売上=手取り」ではないことを痛感。

結論: ただ走るのではなく、「効率よく配完(配達完了)させる頭脳戦」ができないと、時給換算でアルバイト以下になることもある。

【環境面】「一人で気楽なドライブ」だと思っていた

「煩わしい上司もいないし、好きな音楽を聴きながら仕事ができる」という自由さに憧れていました。

【Before:始める前の思考】

「誰にも監視されず、自分のペースで仕事ができる」

「車内は自分だけの城。ストレスフリーな空間だ」

【After:現場での現実】

最大の監視者は「時間」: 指定時間や午前指定に追われ、常に時計との戦い。上司はいなくても「タイムリミット」という厳しいボスがいる。

お客様という「多数の上司」: 接客態度はダイレクトに自分に返ってくる。クレームになれば契約解除のリスクも。

結論: 孤独だが、自由ではない。「自己管理」ができなければ、自由という名の「不安定」に押しつぶされる。

【スキル面】「荷物を運ぶだけ」の単純作業だと思っていた

「住所を見て届けるだけ。誰にでもできる仕事」だと高を括っていました。

【Before:始める前の思考】

「ナビがあるから道なんて覚えなくていい」

「運転さえできれば問題ない」

【After:現場での現実】

運転より「段取り」が9割: 稼げるかどうかは、朝の「荷積み」と「ルート組み」で決まっていた。

ナビ頼りは命取り: ナビに従うと遠回りさせられたり、車が入れない道に案内されたりする。自分の頭の中に地図がないと話にならない。

結論: これは運送業というより「パズルゲーム」や「スポーツ」に近い。思考停止でできる仕事ではなかった。

まとめ:それでも、宅配をやってよかったか?

始める前の「楽して稼げる」という幻想は消えましたが、代わりに手に入れたものがあります。

それは、「工夫した分だけ、ダイレクトに結果(収入・時間)として返ってくる面白さ」です。

会社員時代のように、頑張っても給料が変わらない理不尽さはありません。

地図を覚えたら、1時間が浮いた。

積み方を変えたら、1日20個多く配れた。

「ビジネスとして捉える覚悟」さえあれば、これほどやりがいのある仕事はありません。 これから始める皆さんは、ぜひ「甘い期待」は捨てて、「プロの準備」をして飛び込んできてください。